スタートアップ起業家に必要な経営能力。効果の高いマーケティング手法とは? 編集部コラム
まず、スタートアップの起業家に必要な経営能力とは?
起業をして実際に事業を始めると商品開発や販売といった本来の業務だけでなく、経営者として様々な仕事を行う必要が出てきます。場合によっては、本来の業務に携わるのは従業員に任せて経営に専念しないといけないこともあるでしょう。それだけに経営者は会社に関わる様々な知識を蓄えていくことが求められます。その中でも重要度が高い分野が「マーケティング」です。このマーケティングとは単に商品やサービスを宣伝したり、営業したりすることだけを指すのではありません。また、マーケティング対策の中には企業としてのブランドを確立していくことも必要不可欠であり、「企業や商品・サービスそのものの価値をさらに高めていくこと」につながります。そこで、効果的なマーケティング手法を採用し、意味のある策を実行していく経営能力が必要とされます。
まずは起業するに当たっては、このマーケティングの基本について、しっかりと把握しておくことが効果の高いマーケティング手法を考える上でも大事だと言えるでしょう。ただ、マーケティングと一口に言っても、いくつかの分野があります。それぞれの分野について効果的な手法を研究し、実行できるようにしておくべきです。また、対策の中でも自社のブランドに合ったデザインを強調することは、より強く、効果性の高い手法を見つけ出すマーケティングの助けともなります。
より、効果性の高い手法を見つけ出すための進め方とは?
まずは事前段階のリサーチ。主に自分たちが提供する商品やサービスについての分析から行いましょう。もちろん、自社のものですからよく知っていると思うかもしれませんが、新たな切り口で分析しましょう。つまり、同じような商品をマーケットの中から探してきて、他社との比較も徹底的に行うのです。価格や機能の違い、耐久性、デザインの違いなどを見て、どこが優れているのか、どんなところが自社のアピールポイントとして優れているのか、このことを何度も、何度も、掘り下げながら確認します。
もう一つの調査対象はユーザーとマーケットの調査です。実際ユーザーはどんな商品をどのくらいの価格で買いたいと思っているのか、どんなデザインのものが売れているのか、などを事前にリサーチしておきます。この際、自分たちの商品がどのような層に最も多く受け入れられているのか、ということよりも、ユーザーが何を求めているかを第一の基準として、リサーチをしましょう。もし、ユーザーが求めている内容と自社商品との間でギャップがあれば、積極的に自社商品を改良するくらいの姿勢も重要です。この場合、見た目というデザイン面だけに限らず、あらゆる方面からユーザーの潜在意識を調査するようにしましょう。このような実在するユーザー体験を重視する考え方は、効果の高いマーケティング手法という意味でも、大きなポイントの一つとなります。
また、こうした市場と自社製品の調査をするためには、インターネット上のアンケートサイトの活用やSNSでのアンケートを取るなど、オンラインで行うやり方もありますし、事前にモニターを集めて商品の試用をお願いしたり、無料で試供品を配ったり、といった手法もあります。集めたデータは、いろいろな角度から分析をしましょう。ここでも、ユーザーが何を求めているのかを知ることが大事です。機能や品質ということだけでなく、その商品を使った時にどんな気持ちで使うのかを重視します。便利なものであふれている状況では、商品そのものの利便性というよりも、そこから生まれる体験や感情を重視するユーザーたちが増えているからです。そこで、その感情を持ってもらうために、どんな商品をどのように提供したらよいのか工夫することで、ニーズに合った、より質の高いデザインが生まれ、デザイン経営の考えに沿ったユーザー体験に寄り添った商品群や効果性の高いマーケティング施策もできることになります。
リサーチから得たデータを分析ながら、他社との差別化を。
これらのリサーチから得たデータを分析ながら、他社との差別化を図ることも考えましょう。また、これから起業をするということは「その業界では新参者」という立ち位置になります。多くの人にとって、より歴史が長く実績がある企業のほうが信頼できるものです。それに勝つためには、他社にはないものを提供しなければいけません。それは単に価格だったり、商品そのものがもつ世界観やデザインだったりと、業種やターゲット層によって変わってきます。スタートアップでライバル社につぶされず、シェアを開拓していくためにはどんな点で差別化を図っていくか、その手掛かりとして、上記のようなリサーチデータが必ず役に立ちます。
ただ、こうした差別化対策は、実際にやってみないと成果が分からないことも多いのです。そのため保険をかけておくという意味でも、いくつか選択肢を残しておくほうが安全です。同じような商品で、一般的なスタイルとともに、テイストや価格の異なるラインナップを同時に提供するのです。いわば実際の販売によってテストマーケティングを行い、その結果、より反応があったものを残して販売を継続します。効率が悪い対策については思い切ってカット、スリム化も考えましょう。スタートアップは試行錯誤という面もありますので、初めから完璧を目指すより、商品ラインナップを多少幅広く展開し、反応を見つつ絞り込んでいくやり方が効果的です。
効果の高いマーケティング手法は、定期的な検証と改善を。
最後に。定期的な検証と改善というのも、デザイン経営では重視する考え方です。自社にあった効果の高いマーケティングを行うにも、これは起業してからずっと続けていくような必要プロセスであると考えましょう。プランを実行して、「うまく行ったからそれで良し」ではなく、どんな点が顧客に支持されたのかを明確にするべきです。それが自社にとっての強みであり、他社と異なる点にもなります。もし、スタートアップの早い段階で、それが分かれば、その後のサービスや商品を開発をしていく上でも、そこを軸として大きな発展を遂げられることでしょう。逆に、全体の中で足を引っ張っている商品やキャンペーンがないか、改善できる点はないかを常に判定するといったことも必要です。効果の高いマーケティングでは、自社に合う手法を見つけるためにも定期的な検証と改善を繰り返しましょう。
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