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ジブンマスター デニムの人“YOSUKE SHIGEMOTO”

現在の活動を教えてください!

現在は、個人のお客様を相手にデニムのリペア、リサイズ、リメイクを請け負う「デニム専門店」として営業しています。ご来店される方々は、10代~80代と多くの世代にご活用いただいております。また、扱うデニムも「ファストファッションからハイブランド、ヴィンテージまで」と幅広くお取り扱いしています。特徴としては「カウンセリングを重要視」しており、来店の際も完全予約制に。しっかり依頼主のご要望を聞いた上で仕上げています。そして、日中はカウンセリング、配送注文の受注、問い合わせの返信、発送業務と、これらの作業を終えて、ようやく直しの作業に。例えば「他店で断られた品物や難易度の高いお直し」などが多いため、「1日で仕上げられるのは4本程度」です。その他、オリジナル商品として、デニムを使ったリメイクバッグの販売やオーダーメイド製作、収集した古布でキッズ洋服の製作なども行っています。

現在の仕事についた経緯は?

私が10代のころは、特にデニムが好きということはなく、それよりも洋服の印象を左右する「生地」に魅力を感じていました。好きな生地で囲まれているのが幸せで、見たこともないエスニックな生地、特に青い生地に惹かれ収集を始めます。日本各地や海外の生地を集めながら「着たい服が売っていないなら作ろう」からスタートし、短大で家政学と服飾美術を学び、卒業後は「もっときちんと服を縫えるようになりたい」と考え、倉敷市児島にあるデニム縫製会社のリメイク工房部に勤務。独立を考えていたので、アパレルブランドの営業に転職し、働きながら空いた時間に服作りをしていましたが、「もっと本腰を入れて製作に没頭したい」と考えるようになり、リメイク工房の経験を活かしてデニムリペア専門店を開業しました。元々修理業をするつもりはありませんでしたが、自分の作りたいものが作れる環境で、自分のスキルを活かせる仕事を考えた結果、現在の仕事になっています。「1つの場所に縛られずに洋服づくりができる場所」そんな思いを込めて“旅する工房”という意味の「JOURNEY FACTORY」を屋号にしています。

最も嬉しかったこと、最も苦労したこと。

現在の仕事で最も嬉しかったことは、1番最初のお客様で「形見となった祖母のジーンズを元に普段使いできるものを制作して欲しい」という依頼です。依頼の経緯を聞いて「モノ以上に想い出を大切にされているのだな」と感じました。「色も生地も薄っぺらいデニム生地でウエストにはゴムが入っており、どこかの量産品だと思われるジーンズ」そこから、依頼主が「思い返せるような特徴」を探していきました。そして、最終的には、形見の祖母のジーンズと依頼主のジーンズを組み合わせ、「クラッチバッグ」を制作しました。すると、「完成後には、お手紙をいただき、とても喜んでくれていました!」そして、今でもそれをとても大切に使っていただいているようです。このように「ただ作るのではなく、想いを形にする」これが現在の営業スタイルにつながる印象的な依頼で、「感想をお手紙でいただいたとき」が非常に嬉しかった出来事です。

苦労は「絶えず変化していく」こと。洋服を縫うのは特別難しくないので、その中でプロとアマチュアの違いは「どこまで品質にこだわるか?もっと出来ることはないか?」という探求心。例えば、ステッチが1mmでもズレてると違和感が出る。なので、失敗した時は「一度全部糸をほどいてでも、やり直す」。また、リペアでは、生地サイズ・色合い・伸び縮みと、「それぞれ縫い方や材料を変えてます」。なので、現在では糸が「1200種にもなっています」。たとえ何年仕事を続けても、新しい課題は見つかります。そのたび、新しいやり方を模索していく。これが、仕事を続けている上で飽きない楽しみでもあり、最も苦労すること。

ジブンで大切にしていることは?

提供するサービスの主軸は修理ですが、1番重要な仕事は聞くことです。ヒアリングの時間は、最低1時間。リメイクやリペアをする時、依頼主がなぜ直したいのか?預けられたデニムにどのような歴史があるのか?依頼主の仕草や行動・洋服の好み等から想像し、最適な内容をご提案することを大事にしています。服など身に着けるものって他人にどう見られたいか?という思いが表れるものだと思うんです。だから、お客様がどう見せたいのか?どうなりたいのか?を大切にヒアリングしています。そのうえで、お預かりする生地や生地からにじみ出ている味など、良い部分を残して綺麗に仕上げるために、一針一針ていねいに作業します。私が良いと思ったものを提案しますが、それは決してお客様にとって欲しいものや良いものとは限りません。「依頼した人が求めているものをカタチにできるよう」自身の個性をあえて消して作業にあたります。

ジブンを上手に伝える秘訣は?

アパレル業界にいるので「どんな風に自分を見せたいか、どう見られているか」を意識することですね。視覚情報で伝わることは、私たちが思っている以上に多くあると思います。1つ目は清潔感やTPOを踏まえた格好などの一般的な共通モラル。2つ目は流行や嗜好を合わせた洋服の個性。3つ目は身体加工できる髪型、眉毛、メイクなど。これら外見に仕草や行動を合わせて、統計的にどういう人物か判断されている、伝わっているのだと私は考えています。考え方を話す会話はこのあとで、多くは無意識に処理している部分、一部でも「意識的により伝わりやすく変化させられれば、ジブンを上手に伝えられる」と思います。洋服は簡単に変更できますので、まずは外見から見直してみる。次第に話す言葉も意識的に変わっていきます。

ジブンにとって魅力のある人とは?

「自分に対して素直であり、新しいことにチャレンジし続けられる人」ですねー。私はバックパッカーを数年やっていたのですが、旅先で出会う旅人たちはやりたいこと、欲しいものなどの欲が強く、それを素直に表現できる人たちでした。何かを追求することや刺激を求めている人は、自ら行動し、変わり続けている人で、そういった人たちは「周りの人たちにも強く影響を与えている」と思います。些細なことでも素直に自分の気持ちを表現して「新しいことを始められる人」を尊敬ますし、一緒に何かをやりたいとも思えます。

最後に今後の展望を教えて!

今後は店舗数を増やしていきたいです。デニムの直しはまだ一般的とは言えず、専門店も技術者も少ない業界です。デニムが履けなくなったときは「直して履く」を選択肢の1つに、デニムの修理に興味がある人は初心者からでも学べる環境を提供できるようにしたいと思っています。

ありがとうございました。

ジブンマスター デニムの人“YOSUKE SHIGEMOTO”

重本 洋介JOURNEY FACTORY 代表

東京でデニムリペア・リメイク専門店JOURNEY FACTORYを営んでいます。
以前は倉敷市児島のデニム縫製会社のリメイク工房部に勤務、
年間数1.000本のリメイク、リペアに携わっていました。
世界の古布を収集し、リメイク商品を制作する活動もしています。

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