起業前に押さえておきたいスモールビジネスのメリットとデメリット 編集部コラム
小資金で始められるスモールビジネス
そのメリット・デメリットとは？
そのメリット・デメリットとは？
スモールビジネスのメリットは、会社組織の人間関係から解放されることだけではありません。実際的な事業運営においてもさまざまなメリットがあります。一人で起業を考えるフリーランスやマイクロアントレプレナー志望の方は、メリットも押さえつつ、さらに、以下に説明するデメリットもしっかり押さえておきましょう。スモールビジネスというぐらいですから、少なくとも最初の事業規模は小さいです。ということは、多額の開業資金が必要ないというメリットになります。大規模な事業を営もうと思うと、会社設立だけでも多くの資金が必要ですし、その資金をどうやって調達するかもまた一苦労です。それだけのコストをかけてスタートしても、成功する保証はないわけですから、かなりリスクの高い行為と言えるでしょう。
ところが、小資金で始められるスモールビジネスなら、それほど開業までのハードルは高くありません。事業内容によっては、銀行等から融資を受けずとも、自己資金のみで始めることも容易でしょう。さらに、スモールビジネスなら、開業資金だけでなくランニングコストも少なく抑えることが可能です。そもそも自分一人で行うマイクロアントレプレナーなら、人を雇うコストすら不要です。
新しいビジネスにおいては、スピードがものを言う
また、企業の規模が大きくなるにつれて、何か新しいことを始めようとしても、稟議にかけたり上の承認を待ったりなど、時間がかかる傾向にあります。しかし、スピードがものを言う新しいビジネスにおいて、時間がかかるのはデメリットでしかありません。その点、ハンコ文化などとも無縁のスモールビジネスなら、新しいアイデアをすぐに実行に移すことが可能です。一人で始めるのであれ、もっと大きな組織として始めるのであれ、起業してうまくいくかどうかはビジネスのアイデアにかかっていると言っても過言ではありません。貴重なアイデアをすぐに実行に移せるスモールビジネスは、大きな組織にはないメリットです。
スモールビジネスにおいては、自分自身の力を実感しやすいというメリットもあります。たとえ経営者であっても、企業の規模が大きくなるほど、自分の力がダイレクトに反映されているとは感じられなくなってしまいます。実際、自分以外に多くの人がビジネスに携わっているわけですから当然です。その点、スモールビジネスなら自分自身の能力や頑張りがストレートに反映されます。もちろんそれだけ大きな責任を伴うわけですが、やり甲斐を求めて起業したい方には、この点は大きなメリットだと言えるでしょう。
スモールビジネスでは、大きな売上を目指さなくてもよい
スモールビジネスでは、大きな売上を目指さなくてもよいというメリットがあります。自分の目指す目標に向かってやりたいようにできるのが魅力ですので、自分の生活さえ成り立たせることができるなら、売上の多寡はそれほど問題にはならないでしょう。ということは、儲かるかどうかわからない分野にも思い切ってチャレンジしやすいということです。そういう分野は確かに市場は小さいため、大きな利益目標を掲げる企業には手が出しにくい一方、スモールビジネスにとっては、競争相手が少ないという有利な状況でもあります。他社との差別化もしやすいため、アイデア次第では大きく成功することも可能でしょう。好きなことを仕事にしたい人には魅力です。
スモールビジネスにおける最大の問題はお金
たくさんのメリットがあるスモールビジネスですが、もちろんデメリットもあります。最大の問題はお金ではないでしょうか。少ない資金でも開業できるのがメリットではありますが、自己資金が足りないのであればどこからか必要な資金を調達しなければなりません。しかし、実績のない個人に、融資してくれるところはあまりないでしょう。少なくとも多額の資金をポンと融資してくれるところなど皆無ですので、開業後に不測の事態が生じた時など、覚悟しておかなければなりません。また、自分一人で活動するマイクロアントレプレナーの場合、自分に何かがあったときには完全に事業がストップしてしまうというデメリットもあります。フリーライターのような働き方も同じで、自分が怪我や病気などで仕事ができない状態になってしまうと、収入が絶たれることになってしまうのです。そういう事態も予測して、対策を考えておく必要があるでしょう。
スモールビジネス最大のハードルはアイデアの枯渇
そして、スモールビジネスの最大のハードルと言ってもよいのが、アイデアの枯渇です。そもそも何かしらアイデアがあるからこそ起業するのですが、それが成功するかどうかはやってみなければなりません。うまくいかない場合は新しいアイデアが必要ですし、うまくいったとしても、事業を継続、発展させるためには、やはり新しいアイデアが必要です。アイデアをスピーディーに実行できるのがスモールビジネスの大きなメリットですが、アイデア自体を次々と生み出すことができるかどうかも忘れてはなりません。顧客が増えなくても、資金繰りが苦しくなっても、成功するまでアイデアを出し続けることができ、それを実行に移せる行動力が必要です。少なくとも、楽して思惑通りにいく世界ではないことは覚えておきましょう。
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